平成22年6月23日(水) 18時30分より、本校の視聴覚教室において、「渡部恒明氏遺品並びに展示設備等贈呈式」が開催されました。
遺品は、定時制同窓会を通じて贈呈されましたが、合わせて、寄付金で準備した展示設備等も併せて寄贈していただくことになりました。
式典では、まず始めに定時制同窓会長・福間弘氏が挨拶し、「先輩の意思を語り継いでいきたい」と語られました。
定時制同窓会長・福間弘氏
続いて、前同窓会長・星野文吉氏より、遺品が寄贈されるまでのくわしいいきさつが説明され、目録が花村校長に贈呈されました。花村校長は、「渡部氏のことを、事あるごとに生徒に語りかけたい」「定時制に学び、卒業することの意義深さを伝えていきたい」と、お礼のあいさつを述べました。
目録を贈呈する前定時制同窓会長・星野文吉氏(右)
その後、元教諭の小出和典氏による記念講演が行われました。渡部氏は、嘉穂東高校定時制在学中には演劇部に所属しており、小出氏は当時、嘉穂高校定時制に勤務されていたため、演劇部を通じて交流があったそうです。
小出氏は、渡部氏の事故の数年後にアイガーを訪れたそうで、現地の状況やアイガー北壁登頂の困難さについて話されました。さらに、アイガー北壁に共に挑んだ高田光政氏の著作から、遭難した時のくわしい様子も紹介してくださいました。
また、高校時代のエピソードとして、演劇部での活動では高校生ながら公演会前日の準備を抜かりなくできるほどしっかりとした人物であったこと、昼は家族の仕事でお菓子を自転車で配達しながら夜は学業に励んでいたこと、高校卒業時には校内で「学術優秀賞」をもらうほど優秀であったことなど、今まで聞いたことのない話をいくつも披露していただきました。
記念講演でアイガーの説明をする小出和典元教諭
式典後は、本校事務室前に移動し、展示設備等の除幕式を行いました。
展示設備を前にした岳友の方々
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